中央システム株式会社

響け!ユーフォニアム

まずは、先日の京都アニメーションの放火により亡くなられた方へ、ご冥福をお祈りします。本当に、悔しくて悲しい事件…。二度とこんな悲劇が起こらない事を祈りたいです。

そんな事で、まだ最新刊は未読ながら、この作品を紹介したいと思います。小説もアニメもとても素敵な作品です。

あらすじ

主人公の黄前久美子は、北宇治高校に入学。中学からやっていた吹奏楽部に入部する。本当は別の楽器を…と思っていたが、経験者という事でユーフォニアムを担当することに。そして、久美子達の入学と共に吹奏楽部の顧問となった滝は、久美子達に問いかける。「みんなで楽しく演奏を選ぶか、全国金賞を目指すのか、どちらかを選びなさい」前年、その方針で生徒が分断し、お遊び感覚だった三年に反発し、沢山の一年部員が退部するなど、ごたついていた吹奏楽部。皆が選んだのは全国を目指すこと。滝はその申し出を受け、厳しい指導を始める。久美子もユーフォニアム奏者として、その中で活動するなか、友人の麗奈のソロパート争い、昨年起きた騒動のその後、色々な騒動に巻き込まれる。北宇治高校吹奏楽部は、果たして全国へ駒を進めり事ができるのか。

吹奏楽部を通した青春

久美子主人公で、彼女が色々な騒ぎに巻き込まられて展開していきますが、基本青春群像劇です。騒ぎというのも、活気ある部活ならあるある…みたいな。吹奏楽部って文化部…というより、運動部にノリが近い…(笑)。

女の子同士ゆえの先輩後輩や友達との関係。幼なじみとの淡い恋…と書くと恋愛?となるくらい、本当に淡い話…(笑)。厳しい指導への反発、などなど。中学高校とずっと運動部だったワタクシといたしましては、淡くも懐かしい世界…。

久美子の三年間

小説は最初の三冊で久美子の一年生時代、前後編二冊ずつで二年と三年の時代、番外編が北宇治高校吹奏楽部のみなさんのが一冊と、北宇治のライバル高校で、久美子の中学時代の友人が主役の話が前後編…で構成されてます。おそらく本編はこれでフィナーレですかね。あくまでこの作品の主役は久美子、ですから。でも、北宇治の後輩ちゃん達もそれぞれ個性を出しているから、続きも読みたいような…。でも、チラ見したラストシーンはとても綺麗に終わっていたので、このままでもいい…かな?出るとしても、番外編…新作アニメが出…たら。

アニメ

私がこの作品を知ったのはアニメ化されたものを見たから…なので、やはり抜きには語れません。

北宇治の美しい景色。電車の風景、何気ない日常…本当にどこも手を抜かず、丁寧に、丹念に描いています。

吹奏楽部…つまり楽器がいっぱい…しかもどうしてこうなった…みたいな複雑な姿の木管楽器、金管楽器がわんさかでてくるのに、綺麗に…ピカピカに描いています。

そういうところも素晴らしかったですが、脚本も演出も素敵な作品で。久美子と麗奈、久美子とあすか先輩とのシーンはその心情を丹念に描いていて…。2の最終回、号泣して見てしまいました。

また、同じ2の、大会シーン。1曲の演奏でまるまる10分ほど使うなんて演出も…とても迫力ありました。

展開はテレビアニメは原作にほぼ忠実…。映画…先日のを見損ねてしまったのが悔やまれる…。

アニメ次回作

この前のアニメ映画、誓いのフィナーレも大盛況。そしてそのヒット記念イベントで、最新作の製作が、発表。それに合わせるかのように、原作小説で久美子の三年間時代の話が書き下ろされ…。本当にテレビなのか、映画なのか、それは分からないけれど、きっとこの久美子の最後の話だろうなぁとワクワクしていた矢先…あの放火事件が起きてしまいました。

大切な生命も、貴重な資料や原画も…。こんな事になるなんて、というのが正直な気持ちです。

響け!ユーフォニアムだけではなく、個人的にはツルネという弓道の作品も好きだったし、実家付近が聖地となったらき☆すたも、全て京都アニメーション…。

こんな状況では、楽しみししています、というのも辛いです。でも、きっといつか落ち着いて、またユーフォニアムの続編でも、新作アニメでも、他の作品でも…さすが京都アニメーションクオリティだね、と言える新しい作品が生み出されることを、首を長くして待っています。