中央システム株式会社

【オリエンテーリング部】今語る

オリエンテーリング部

中央システム社長です。

つまり「歩け歩け大会」なのですが、
エッジのたった新入社員研修プログラム、全社イベントから同好会活動に変わって行った経緯です。
とにかくドタバタでしたが、私は、経営や組織運営に関するいい勉強をさせてもらっています。

そもそもは数十年前

行って来い

「外部集合研修へ行って来い」と言われました。
10日以上、仕事ってそんなに行かなくて大丈夫なものなのか、
得体が知れない、不安が一杯・・・

#賛否両論のある研修なので紹介はしません

研修開始~前半戦

10数名(班)で、大部屋で、寝起きを共にします。
様々な年齢層、業種、役職の方がいます、寝起きは共にしませんが女性もいました。
暗唱やらプレゼン演習やら・・・検定があり全く受かりません、朝早く起きて自習、睡眠不足、慣れない生活環境と相まってボロボロ、皆病んでます。

40キロ夜間行進という研修課題

  • 研修日程の真ん中あたりでした
  • 班全員で歩きます
  • 夕方~深夜?
  • 一部山道、距離は40キロ?
  • いい加減な手書きの地図が頼りで(ウソ記述あり)、スマホなんか無い時代です

色々な情報が聞こえてきます。

  • 朝方になっても帰ってこない、迷走し、海まで行ってしまった班の話や
  • 最速記録は、大雪の日(火事場の馬鹿力)とか
  • 課題もいっぱい残っている(遅延)のに、疲弊しきっているのに・・・
  • 班には、中年の方や女性もいる、大丈夫なのかと心配でした

出発式があって、上手く出来ないと出発が遅れる嫌がらせ付きでした。

  • 自分の班は15時くらいに出発しました
  • 真夏なのに、水筒を1個持たされただけ「熱中症」という言葉が流行る前です、皆で公園=水道を探しながら歩きました
  • 満点の夜空、本当にきれいでした、元気のある者同士は、仕事の事、身の上から恋愛まで、色々な事を話しました、時間はたっぷりあったので
  • 道はほば間違えませんでしたが、前半とばし過ぎたので、後半、中年の方(男性)がダウン、皆で荷物を分担して持ち、両脇から抱えて運びました
  • むしろ女性が元気に歩いている・・・女性の忍耐強さを痛感しました
  • ゴール、結果、自分の班は1位でした、24時は過ぎていたと思います

研修後半~修了

疲弊しきっていたはずなのに、あの夜以降、不思議な事に元気になっていました、疲れていたのは体では無くて心(メンタル)だったのです。
余計な力が抜け、ネガティブな気持ちはなくなりました、開き直りました。
班には色々な年齢層・役職の方がいて、当初あった何となくの序列や勢力図が、ガラリと変わってしまいました。
それは、歩いた時に担がれたから最下層とかでは無くて「開き直った」かどうかの差でした。
中年の方でパッとしなかった方が重鎮になったり、当初イキってた方が沈んだり・・・
後半は明るく楽しく、相変わらずボロボロでしたが、検定も上手くいきはじめ、何とか修了する事が出来ました。

開き直った

ネガティブな感情、甘え、心の揺れを排除して「今、何をするべきか」を自分で考え、行動をする事です。

そして今へ

思い立つ

責任のある立場になって、要員管理に苦悩していました。
なぜ開き直れないのか、なぜやり過ごせないのか、なぜ下を向くのか、なぜダメ元で挑戦しないのか・・・
この時に思い出しました。
あの星空、西日、暑さ、のどの渇きと山麓水の美味さ、闇に揺れる懐中電灯の灯、ゴールの解放感。
「あれの真似事をやろう」

検討

夜は危険だし、警察に補導される可能性があります、昼間にやるしかありません。
コースは?子供の頃遠足に行ったあの辺、オフロードバイクに乗ってハイカーを睨み付けた(逆ギレ)あの辺に決めました。
妻に「BBQやろう」、元々は興味ありません、ご飯は屋根のあるところで食べるものです。
家族でドライブへ。
「ここさっき通らなかった?」
「似たような風景いっぱいあるから」
秘かにコース下見、兼家族サービスです。
誰を歩かせるのか?
当時の社内は、人間関係は希薄で、雰囲気は冷たく、とても言い出せる雰囲気ではありませんでした。
新人は従順でモチベーションが高いので、まずは新人で実績を作る事にしました(やがて、これが仇に・・・)。

2011年6月

新人5名が歩きました、35kmくらい、手描きの地図が頼りのミステリーツアー、モバイル機器も現金(交通機関)も使用禁止です。
我々はコース上を車でフォローしました。
ハラハラでしたが、何とかゴールしてくれました。
ゴールで新人に夕飯はカップ麺を食べさせようとしていたのを不憫に思ったのか、取引先の方がBBQをやってくれて、大変美味しく(かったらしい★)、成功裏に終わりました。
★新人がゴールするまで、私は箸をつけず(侍)、結果、空腹な新人に全部食べられ、自分は夕飯抜き・・・恨んでます

~2015年5月

  • 新人研修として順調だったので、同じ形式で継続しました
  • 社内の大半の方々(BBQ組)が参加してくれるようになり、当社の名物イベントになり、社内雰囲気の改善施策にもなりました
  • 同時に、豪華BBQなど、外部の方々への依存度が大きくなり過ぎていました、自社のみでは実行不可能へ・・・
  • 後の騒動の予言のような忠告をしてくれる方もいましたが、上手く行っているので耳を貸しませんでした
  • おごれるものは久しからず

2015年5月

新人1名が途中でダウン、先輩達が合流し担いでゴールしました。
色々騒動になりました、思い出したくありません。

ようやく、
「これは新入社員の純情を利用しているだけ」「こういうきわどい事を続けてはダメ」と考えはじめていました。

2016年5月

前回騒動などの反省をもとに、
コースを変更、八王子~東新宿(中央システム)、ただの国道20号線(甲州街道)です・・・

  • 平地だから、体力の無い人でも、そんなに辛く無いだろう、と配慮しました
  • 日帰りも可能ですし、宿泊やBBQはやらない事にしました
  • 車の追跡班もいらないし、途中棄権も簡単、交通機関や手段はたくさんあります

新人、先輩社員、お客様の混合チームで歩きました、私も歩きました。

2016年10月~

もう止めようと決めましたが、社員某氏から「最後にもう一回だけやりましょう」と言われました。

そこで、同好会として実施する事にしました。
参加は任意、BBQも止めて旅館宿泊、参加者は全員が一緒に歩く事にします、全員がプレイヤーです。
旅館の食事は、疲労と空腹もあり涙が出るほど美味しい、アルコールもごく普通なのに最上級でした。
宴会での一体感、盛り上がり、何しろ自分が楽しかったです。

「こんな事を大真面目に楽しめる人がいる(心豊か)」「意識の高い人がいる」一条の光明が差した瞬間でした。
その後、現在にいたるまで年2回継続開催しています。
毎回20名~30名が参加してくれます。

「 花に嵐のたとえもあるぞ さよならだけが人生だ 」「一期一会」毎回が最後だと思って全力で楽しんでいます。
今が完成形です、早々に今のやり方にするべきでした。

悪いリーダーは「とにかくやれ」と言う

良いリーダーは「一緒にやろう」と言う

悪いリーダーは「私は」と言う

良いリーダーは「われわれは」と言う

人を生かす組織 – D・カーネギー

笑美亭 様 いつも大騒ぎして申し訳ございません・・・