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VOICARION Ⅸ 帝国声歌舞伎 信長の犬

オンラインで1公演ですが、観ました。めっちゃギリギリでオンラインチケット買って。キャスト的にどうしてもこの日が個人的ベストというのもりましたが。

あらすじ

とある冬の夜、関白秀吉が岩槻城主・太田資正のもとを訪ねてくる。資正は犬大名と言われるくらいの犬好きで、多くの犬を飼っているが、その中にいる犬を譲ってほしいと突然言い出した。が、いきなりの申し出をいぶかしんだ資正はのらりくらりと躱す。そんな資正をみて、秀吉は思い出を語り始める。
…その犬は、ロシアから南蛮を経て信長のもとにやってきた。子熊ほどの大きさのその白い犬を、秀吉や明智光秀は恐れていたが、当の信長は「ルキフェル」と名付けてたいそう可愛がっていた。
だが、明智光秀の謀反により、信長は滅んでしまう。その時、武蔵国に太田資正という犬好きの変わった者がいる。そこに行け、と信長はルキフェルに命じるのだった。
それからしばらく。資正は領土を視察中に白い大きな犬が、イノシシ用の罠にかかってしまった犬を見つける。その犬は白く大きく、家臣の多門は連れて帰ることをためらうが、資正本人はそんな多門をよそに連れて帰り、自ら看病をするのだった。
シロと名付けられたその犬は、初めは拒否していたものの、犬仲間の瑠璃丸や資正の心に触れ、少しずつ新しい生活になじんでいく。だが。そんな資正の周囲も戦国のきな臭い匂いが漂っていく…。

信長の犬

初演も私、見ておりまして。

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今日はお誘いのあったヴォイサリオンという舞台のライブビューイングに行ってきました。博多でやってるのを、東京の映画館で。 で、その前に秋葉原で待ち合わせして、高架下のCafe出張所に。ただいま刀犬男士の飲み物を販売…してるのはいいのだが、人がすごっΣ(゚д゚;)!なので、一旦整理券を貰う為に向かいました。19時の整理券を手に入れ、ご飯食べたあとは…いざ、ヴォイサリオン。 信長の犬…泣いて笑って感動しました。 …えーと、武蔵国で太田氏が城主の岩槻城…って、…めっちゃ地元Σ(゚д゚;)! …が舞台で頭パニック。 内容はそこの城主が犬が好きで多頭飼いしてるけど、その中にロシアのほうの犬で信長が飼っていた犬がいるらしいと秀吉が尋ねてきて…。本能寺の変を意外な目線から描いていくのが凄かった…! 朗読劇で音楽劇で、色んな要素が組み込まれ…。 まあ…うん、石田さんが兄者病になったり(笑)、ちょっとあれ?というのもありましたが、凄い…あの声優だから出来た、みたいな。 あと、能楽の「敦盛」も観れたΣ(゚д゚;)!まあ、信長だから…。 ちな、その信長は朴璐美さん…誰よりも漢!っした( ゚∀゚)・∵. グハッ!!。 秀吉が鈴村さん、利休が和彦さん、明智光秀が保志さん…つまらない訳はなく。 太田の城主が浪川くんで、その家臣が石田さん…。 死んだね、スゴすぎて。 で、もうなんか凄いねー、ってキャッキャウフフしながら秋葉原に戻ったら、このオチよ…最後まで驚きを提供…。 …鶴丸国永どこかにいたのか?

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…まあ、写真は別のものですが、当時の感想がこれです。
その中で、こんなところが変わったよ、という所を。

異種格闘技なキャスティング

初演は博多座で数日限定だったので、東京でライブビューイングで。この時は声優さんのみで、キャストも固定。
今回は公演を8つに分けて、それぞれキャストが変わっていました。私が見たのは、「智」。…まあ、他のグループ名はお察しください(笑)。
で、肝心のキャストですが(敬称略)。

  • 凰稀かなめ(シロ・ルキフェル)
  • 紫吹淳(信長・資正の母)
  • 真琴つばさ(秀吉)
  • 彩吹真央(資正)
  • 緒方恵美(多門)
  • 甲斐田ゆき(光秀・風間小太郎)
  • 井上和彦(利休・瑠璃丸)

井上さん以外女性(;’∀’)!宝塚歌劇団出身の方と声優の異種格闘技(笑)。
VOISARIONは声優さんたちの朗読劇なのですが、今回は舞台で活躍する人たちも出演。
ヅカヲタでもある私としては、このキャストはたまらない…。
前回の朴さんもですが、この作品の信長は男前でなくてはいけない、のです。もうね、タカラヅカ時代の紫吹さんでした、はい。もうね、カサノヴァ様といわれていたあの頃のまま…。バラエティでお嬢様ネタやってる人ではないですよ。
しかも、そんな信長と絡む秀吉が…マミさんとかね…。劇場通いまくってた時代を思い出す( 一一)。
声優さんたちと発生とかああ、違うんだなあと改めて感じるところもあって面白い。それが悪いんじゃなくて、ああ、これでもいいんじゃない?比べて面白いのです。そういう経験ってなかなかできない。
多門役の緒方さんの演技は堅い所と柔和な所をうまく演じ分けていて、もう…流石です。男前です。
甲斐田さんも、ちょっと気弱な光秀と、無邪気にひどい言動をする小次郎を演じ分けていて、プロ…。もう、プロの技を見せつけてました。
井上さんは…利休のはんなりとした京なまりのセリフも、老犬らしい瑠璃丸もすごい…。井上さんは初演もみてましたけど…まあ、私の永遠の声優No1ですからね…。瑠璃丸の、資正への甘え方…おなか出して甘えて…うん、まあほら…ニャンコ先生だから…←

帝国劇場

今回は帝国劇場での上演。音響設備も1級の舞台で…。朗読劇ですが、生演奏でボーカルもあいるのがこのVOISARIONの特徴で。立体的にひとを配して上演してるのですが、そういった設備も本当に素敵で。
終演後の客席を少し流していましたが。ああ、あの客席…。大好きな劇場…本当は行きたかった…。

地元おおお

太田資正の居城・岩槻城は、現・さいたま市岩槻区…。自宅から目と鼻の先のお城のお話!と、初演見たときに驚きました。もちろん、この話はフィクション部分が多々あり…実際信長の犬がそんな冒険するとかないですし。
ただ、資正は多くの犬を飼っていたのは実際にあったそうです。日本で初めて軍用犬を利用していたとか。

https://senjp.com/iwa/

こちらにはこんな記載が

北条氏康は上杉謙信に降った太田資正の岩槻城(岩付城)や松山城を何度も攻めているがもその度に太田勢に加勢する援軍が現れ北条勢は攻めあぐんでいる。
北条勢の忍者である風魔一党が一生懸命、太田資正の使者を討っても、連絡網を断ち切ることができなかった。
甲陽軍鑑によると岩槻城と松山城ではそれぞれ約50匹の犬を飼っていたと言われる。
城内で太田資正が犬とじゃれあっているのを、家臣たちは「うつけ者」と陰口を叩いていたとも。
太田資正はそんなことを気にせず、岩槻城の犬を松山城に連れて行き、松山城で飼っていた犬を岩槻城連れて戻り「何かあったら、犬を放せ」と家臣に伝えていた。
武蔵・松山城が北条氏康に包囲された際には、城中の犬のうち10匹に書状を入れた竹筒を首につけて城外へ放し、岩槻城へ連絡させたと言う。

https://senjp.com/iwa/

なるほど…ここをお話にしてたんですね。
だけど、松山城って、吉見百穴の近く…。車で50分かかるんですが(運転のプロの主人に確認したら、確かにそれくらいかかると)。
まあ、今は補正された、車で行ける道で迂回してますし、野山をうまく使えば、そんなにかからなかった…んですかねえ?

コロナ禍のエンターテインメント

コロナ禍で、舞台をやるっていうのは大変だったと思います。ほかの舞台でクラスターが発生したりして、ちょっと逆風もあったり。
でも。エンターテインメントって、つかれた心をいやす効果もあるし、なにより演じる側も観る側も楽しくて一体感を感じて…ができるのが一番。
少しずつ解除されていき、生で見られるものも増えていくとは思います。だけど、完全に大丈夫までにはなかなか…だから、それまではコロナ禍ならでは、だとこういったライブ配信とかを見て楽しんでいきたいですね。